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副業を始めてしばらくすると、「結局いくら残っているのか」が分からなくなることがあります。入ってくるお金は覚えていても、出ていったお金は忘れやすいからです。この記事では、仕事や事業の進め方を見直したい人に向けて、副業の収入と支出を月ごとに記録する方法を、5つの手順で整理します。むずかしい道具は使わず、表が1枚あれば始められる内容です。
- 記録の目的は、手元にいくら残ったかを月ごとに知ること
- 項目は少なく始め、日付・内容・金額・区分の4つをそろえる
- 領収書や明細は、その日のうちに1か所へ集める
- 月末に15分だけ、残った額と使った時間を見直す
副業の収支が見えなくなる理由
記録が続かないのは、性格の問題ではなく、やり方が決まっていないからです。まず、見えなくなりやすい理由を整理します。
入ったお金だけを見てしまう
報酬が振り込まれた日はうれしいので覚えていますが、道具代や通信費、手数料は少しずつ出ていくので忘れがちです。入った額だけで判断すると、実際より多く残っているように感じます。
生活のお金と混ざってしまう
ふだんの買い物と同じ口座や同じカードで払っていると、どれが副業の支出なのかをあとから分けるのに時間がかかります。混ざった状態が、記録をやめてしまう大きな理由になります。
まとめて書こうとしてしまう
月末や年末にまとめて書こうとすると、何に使ったのかを思い出せず、領収書も見つかりません。思い出す作業がつらくなり、次の月から手が止まります。
記録する項目は4つで足りる
最初から細かく分けると続きません。次の4つがそろっていれば、月ごとの収支は出せます。
日付
お金が動いた日を書きます。報酬は振り込まれた日、支出は払った日です。仕事をした日と入金の日がずれるときは、メモの欄に書き添えておくと、あとで迷いません。
内容
「〇〇さんの記事3本」「編集ソフトの月額」のように、あとから見て分かる言葉で書きます。相手の名前や品物の名前を入れておくと、明細と照らし合わせやすくなります。
金額
収入と支出を別の列に分けて書きます。手数料が引かれて振り込まれたときは、引かれる前の額と手数料を分けて書いておくと、何にいくらかかっているのかが見えます。
区分
支出を「道具」「通信」「学び」「手数料」「その他」くらいに分けます。区分は5つほどで始め、「その他」が増えてきたら、そのとき新しい区分を足せば間に合います。
続かない記録と、続く記録の違い
同じ内容を記録していても、やり方で続けやすさが変わります。よくある例を、直し方と並べて見てみます。
まとめて書くか、動いた日に書くか
月末にまとめて書くより、お金が動いた日に1行だけ書くほうが、思い出す手間がなくなります。1回にかかる時間は1分ほどです。書く時刻を、寝る前などに決めておくと習慣になります。
細かく分けるか、大きく分けるか
区分を20個に分けると、どこに入れるかで毎回迷います。5つほどの大きな区分で始めるほうが、手が止まりません。正確さより、抜けがないことを先に大切にします。
道具にこだわるか、すぐ始めるか
便利なアプリを探して比べているうちに、記録しない日が続いてしまうことがあります。まずは表計算ソフトやノートの表で1か月続け、足りないと感じたところから道具を見直します。
| 続かない記録 | 続く記録 |
|---|---|
| 月末にまとめて書く何に使ったのかを思い出せず、手が止まる | 動いた日に1行書く1回1分ほどで、思い出す手間がなくなる |
| 区分を細かく分けるどこに入れるかで毎回迷ってしまう | 5つほどで始めるその他が増えたら、そのとき区分を足す |
| 道具を探し続ける比べているうちに、記録しない日が続く | 表1枚ですぐ始める1か月続けてから、道具を見直す |

月ごとに収支を記録する5つの手順
ここからは、実際に記録を始める手順です。最初の準備は30分ほどで終わります。
表を1枚作る
日付・内容・収入・支出・区分・メモの6つの列を作ります。月ごとにシートやページを分けると、月の合計がすぐに出せます。最初の行には、先月から持ちこした額を書く欄を作っておきます。
副業のお金の通り道を決める
報酬を受け取る口座と、副業の支払いに使うカードや口座を、できる範囲で決めます。通り道が決まると、明細を見るだけで副業のお金の動きが分かるようになります。
領収書と明細の置き場所を決める
紙の領収書は封筒や箱を1つ決めて入れ、メールで届く領収書や請求書は、決めたフォルダーへ移します。その日のうちに集める、と決めておくことが大切です。
動いた日に1行書く
お金が動いたら、その日のうちに1行書きます。書けなかった日があっても、週に1回、明細を見ながら埋める日を決めておけば、抜けを小さくできます。
月末に合計を出して見直す
月の終わりに、収入の合計、支出の合計、残った額を出します。あわせて、その月に副業に使ったおおよその時間も書いておくと、続け方を考える材料になります。

具体例:週末に記事を書く会社員の場合
手順をあてはめた例を見てみます。平日は会社で働き、週末に記事を書く副業をしている人の、ある月の記録です。
その月の収入
記事の報酬が2件ありました。仲介のサービスを使った1件は、手数料が引かれて振り込まれたので、引かれる前の額を収入の列に、手数料を支出の列に分けて書きました。
その月の支出
文章を確かめる道具の月額、資料として買った本、打ち合わせに使った通信の費用がありました。本は「学び」、道具の月額は「道具」の区分に入れました。
月末に分かったこと
合計を出すと、手数料と道具代で、収入の2割ほどが出ていっていることが分かりました。入金の額だけを見ていたときには、気づかなかった点です。
次の月に変えたこと
使っていない道具の契約を1つやめました。また、仲介を通さずに続けて頼んでくれる相手との仕事を増やせないか、相談してみることにしました。
収支の記録でよくある疑問
記録を始めるときに、よく出てくる疑問をまとめました。
生活と共用のものはどう書きますか
自宅の通信費のように、生活と副業の両方で使うものは、まず全体の額をメモの欄に書いておきます。どこまでを副業の分とするかは決まりがあるので、税金の手続きの案内で確かめます。
少ない額でも記録は必要ですか
額が小さいうちから書いておくと、増えたときに困りません。記録があれば、手続きが必要かどうかを確かめるときにも、すぐに数字を出せます。
領収書がないときは
領収書が出ない支払いは、日付・払った相手・金額・内容をその日のうちにメモに残します。画面に出る支払いの記録や、カードの明細も手がかりになります。
税金のことはだれに聞けばよいですか
申告が必要かどうかは、人によって条件が違います。国税庁の案内を読むか、税務署や税理士などの専門家に確かめてください。この記事は、記録のつけ方だけを扱っています。
記録を続けるための3つの工夫
記録は、続いてこそ役に立ちます。負担にならない範囲でできる工夫を、3つ挙げます。
書く時刻を決める
「寝る前に1分」「日曜の夜に5分」のように、書く時刻を先に決めます。気が向いたときに書く、と決めると、忙しい週に抜けてしまいます。
数字を1つだけ見る
月末に見る数字を、まずは「残った額」の1つにしぼります。慣れてきたら、「1時間あたりいくら残ったか」を足すと、仕事の選び方を考えやすくなります。
相談できる所を知っておく
副業が育って事業として考え始めたら、公的な相談の窓口を使う方法もあります。中小企業庁の経営サポートのページには、事業者向けの支援の情報がまとめられています。
収支の記録を確かめるチェックリスト
記録を始めるときと、月末の見直しのときに、次の項目を確かめます。
- 表に6つの列がある日付・内容・収入・支出・区分・メモの列がそろっているかを確かめます。
- 副業のお金の通り道が決まっている報酬を受け取る口座と、支払いに使う手段が決まっているかを確かめます。
- 領収書と明細が1か所に集まっている紙とメールの両方について、置き場所が決まっているかを確かめます。
- 今月の合計が出ている収入の合計、支出の合計、残った額が書いてあるかを確かめます。
- 来月に変えることが1つ決まっている見直して気づいたことから、次の月に変えることを1つ決めたかを確かめます。
まずは、今月すでに動いたお金を、思い出せる分だけ表に書いてみてください。3行でも書けば、来月の自分が続きを書きやすくなります。
実践記事をもっと見る参考資料・出典
- 中小企業庁|経営サポート(確認日:2026年10月16日)


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