個人事業の経費を毎月整理する習慣|領収書がたまる前に「置き場所」と「記録する日」を決めるのアイキャッチ

個人事業の経費を毎月整理する習慣|領収書がたまる前に「置き場所」と「記録する日」を決める

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事業・経営情報確認日 2026年10月21日

財布の中に折れたレシートが何枚も入っている。ネットで買った物の明細はメールに埋もれていて、何に使ったのか思い出せない。個人事業をしていると、経費の整理は「あとでまとめてやろう」となりやすい作業です。けれど、何か月分もたまってから手をつけると、一枚ずつ使い道を思い出すところから始めることになり、かえって時間がかかります。この記事では、仕事や事業の進め方を見直したい人に向けて、個人事業の経費を毎月少しずつ整理する習慣のつくり方を紹介します。

この記事で分かること
  • 経費の整理は、ためてから一度にやるより、毎月決まった日に少しずつ進めるほうが思い出しやすい
  • 紙の領収書と、メールやサイトで届く明細の置き場所を、それぞれ一つに決める
  • 記録するときは、金額と日付に加えて「何のために使ったか」を一言残す
  • 事業の分か迷うものは印を付けて分けておき、扱いは公的な案内や専門家に確かめる

個人事業の経費の整理が後回しになるとき

経費の整理が進まないのは、気持ちの問題だけではありません。よくある理由を見てみます。

領収書があちこちにある

財布、かばん、机の引き出し、車の中など、紙の領収書の置き場所が決まっていないと、集めるだけで時間がかかります。どこかにまぎれて、見つからないものも出てきます。

ネットの明細が届く場所がばらばら

通販や月額のサービスの明細は、メール、サイトのマイページ、カードの利用明細などに分かれて届きます。紙と違って目に入らないので、整理するときに思い出せないことがあります。

時間がたって使い道を忘れている

数か月前のレシートを見ても、誰と会ったときの飲食代なのか、何の作業のために買った物なのかを思い出せないことがあります。思い出す手間が、整理をいっそう重くします。

整理を始める前に決めておくこと

毎月の整理を続けるには、作業そのものより先に、決めておくことがあります。

紙の領収書の置き場所

封筒やクリアファイルを一つ用意し、もらった領収書はまずそこに入れると決めます。月ごとに封筒を分けると、あとで探すときにも迷いにくくなります。

ネットの明細の置き場所

メールの明細はフォルダやラベルを一つ作ってまとめ、サイトから取り出したものはパソコンのフォルダに月ごとに保存するなど、置き場所を一つにします。

記録する日

毎月何日に記録するかを決め、カレンダーに入れておきます。請求書を出す日や、売上を確かめる日と同じにすると、思い出しやすくなります。

記録に残す項目

日付、支払った先、金額、何のために使ったかの4つを基本にします。帳簿のつけ方は人によって違うので、使っている会計の道具や、相談している人の決まりに合わせます。

年末にまとめて整理する場合と、毎月整理する場合の違い

同じ経費の整理でも、いつ手をつけるかによって、かかる手間や見えてくることが変わります。

使い道を思い出せるか

年末にまとめると、春ごろの支払いの使い道を思い出すのに苦労します。毎月整理していれば、まだ記憶が新しいうちに一言のメモを残せます。

一度にかかる時間

一年分をまとめると、何日もかけて作業することになりがちです。毎月なら、一回あたりは短い時間で終わることが多く、ほかの仕事の合間にも進めやすくなります。

お金の流れが見えるか

毎月整理していると、どの月に何の支払いが多かったかが分かり、使いすぎや、解約し忘れた月額の支払いに早めに気づけることがあります。

年末にまとめて整理毎月少しずつ整理
使い道を思い出せない数か月前の支払いは記憶があいまい記憶が新しいうちに残す一言のメモを付けられる
一度に何日もかかる一年分を集めて記録する一回は短い時間で終わる仕事の合間にも進めやすい
お金の流れが見えにくい気づくのが年末になる月ごとの支払いが見える解約し忘れにも気づきやすい
経費の整理のタイミングの比較を左右で比較した図解
経費の整理のタイミングの比較。年末にまとめてと毎月少しずつを比較

毎月の経費の整理の進め方

記録する日に、次の流れで進めます。慣れてくると、1回30分ほどで終わる人もいます。

1

その月の領収書と明細を集める

封筒の中の紙の領収書と、メールのフォルダやパソコンのフォルダにある明細を、手元に集めます。財布やかばんに残っているものがないかも確かめます。

2

日付の順に並べる

紙もネットの明細も、日付の順に並べます。順に並べると、同じ支払いを二重に記録したり、抜けたりすることを減らせます。

3

一件ずつ記録する

日付、支払った先、金額、何のために使ったかを記録します。使い道は「〇〇さんとの打ち合わせ」「Web制作の作業用」のように、あとで読んで分かる一言にします。

4

迷うものに印を付けて分ける

事業の分か私用の分か迷うもの、一部だけ事業に使っているものは、印を付けて別にしておきます。その場で決めきれないものを無理に決めず、あとで確かめられるようにします。

5

その月の合計を見て保管する

記録が終わったら、その月の経費の合計を見ておきます。紙の領収書は封筒に月を書いて保管し、ネットの明細は月のフォルダに入れて、次の月の分と混ざらないようにします。

毎月の経費の整理の進め方を5段階で示した図解
毎月の経費の整理の進め方。実践手順を5段階で整理

具体例:デザインの仕事をしている個人事業の場合

流れをあてはめた例を見てみます。自宅でデザインの仕事をしている人が、毎月の整理を始めた場合です。

置き場所を決めた

それまでは、レシートを財布に入れたままにしていました。机の上に月ごとの封筒を置き、帰ったらその日のレシートを封筒に入れることにしました。メールの明細には「経費」というラベルを付けることにしました。

記録する日を決めた

毎月の請求書を送る日を、経費を記録する日にしました。請求書を送ったあと、そのまま封筒とラベルの中身を記録します。

迷うものを分けた

自宅の通信費や、仕事にも私用にも使うパソコンの周りの物は、印を付けて別の一覧にしました。年に一度、相談している税理士に見てもらうときに、その一覧をまとめて確かめるようにしました。

気づいたこと

3か月続けたところ、使っていない月額のサービスの支払いが続いていたことに気づき、解約しました。年末の作業も、以前より短い時間で終わる見込みが立ちました。

個人事業の経費の整理でよくある疑問

経費の整理を始めようとする人から、よく出てくる疑問をまとめました。

どこまでが経費になるのか分かりません

何を経費にできるかは、事業の内容や使い方によって変わるため、ここでは言い切れません。迷うものは印を付けて分けておき、国税庁や税務署の案内、税理士などの専門家に確かめると安心です。

紙の領収書は、記録したら捨ててもよいですか

領収書などをどのくらいの間、どの形で残すかには決まりがあります。自分で判断して捨てる前に、公的な案内や専門家に確かめておきましょう。

会計の道具は使ったほうがよいですか

表計算で記録する人もいれば、会計の道具を使う人もいます。どちらでも、置き場所と記録する日が決まっていれば、毎月の整理は進めやすくなります。

記録する日を忘れてしまいます

カレンダーの通知を使ったり、請求書を出す日など、すでに毎月ある作業と同じ日にしたりすると、忘れにくくなります。1か月抜けても、次の月に2か月分を進めれば取り戻せます。

経費の整理を続けやすくする工夫

最初の数か月は、うまくいかないこともあります。続けやすくするための工夫を3つ挙げます。

もらったその日に封筒へ入れる

領収書を受け取ったら、その日のうちに封筒へ入れます。財布の中に入れたままにしないだけでも、月末に集める手間が減ります。

使い道の一言はすぐ書く

打ち合わせの飲食代など、あとで忘れやすいものは、受け取ったときにレシートの裏に一言書いておきます。記録する日に思い出す時間が短くなります。

事業用と私用の支払いを分ける

事業の支払いに使う口座やカードを分けておくと、明細を見るだけで事業の分を集めやすくなります。すぐに分けられない場合も、今後の支払いから少しずつ分けていく方法があります。

毎月の経費の整理のチェックリスト

記録する日に、次の項目を確かめます。

今日から確認すること
  • その月の領収書を集めた封筒の中身と、財布やかばんに残っているものを確かめます。
  • ネットの明細を集めたメールのフォルダや、サイトから取り出した明細に抜けがないかを見ます。
  • 使い道を一言ずつ残したあとで読んで、何のための支払いか分かるかを確かめます。
  • 迷うものを分けた事業の分か迷うものに印を付け、別にしてあるかを見ます。
  • 次の記録する日を決めた来月の記録する日が、カレンダーに入っているかを確かめます。
まずは、領収書を入れる封筒を一つ用意する

今月の領収書を入れる封筒を一つ用意して、机の上に置いてみてください。あわせて来月の記録する日をカレンダーに入れておくと、経費の整理を習慣にする最初の一歩になります。

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参考資料・出典

  1. 中小企業庁|経営サポート(確認日:2026年10月21日)

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